煮干といりこって同じものだけど…。
呼び方には地図上の境界線があるんだって!
全国で煮干の呼び方が違うのが面白いわよね。
今回は、煮干しといりこの全国の呼び名の違いなど紹介するわ!
ゼンリン社が2024年2月14日、煮干しの日に合わせて公式X(旧Twitter)で「煮干しマップ」を公開しました。
このマップは、日本全国で「煮干し」がどのように呼ばれているかを示すもので、2000件以上の回答を基に作成されました。
煮干しといりこの呼び方の全国マップ
マップによると、北海道から兵庫県にかけては「煮干し」が一般的な呼び名であり、一方で沖縄県から大阪府にかけては「いりこ」と称されることが多いという結果が示されています。
特に兵庫県、大阪府、和歌山県では「煮干し」と「いりこ」の両方の呼び名が使われることがあります。
さらに、近畿地方や富山県では「じゃこ」「だしじゃこ」が用いられ、岡山県での「いり干し」、長野県松本市近辺での「むし」、新潟県での「ほしこ」など、特有の地域名も確認されています。
煮干しの呼称について、東日本では主に「ニボシ」として知られていますが、地域によっては20種類以上の異なる名称が存在します。
いりことは?
「いりこ」に関しては、主にカタクチイワシを乾燥させたものを指し、その他にウルメイワシやマイワシ、イカナゴ、サバ、トビウオなども使用されます。
新鮮な状態で海水で煮てから乾燥させることで、様々な種類の「いりこ」が生産されています。
これらはサイズで区分され、「かえり」が最も小さく、「大羽」が最大サイズです。
サイズによってだしの味わいが変わるため、料理に合わせて選ぶことが推奨されます。
地域によって異なる「煮干し」「いりこ」の呼び名は、その地域の文化や習慣を反映しています。
西日本では「いりこ」、東日本では「煮干し」と一般に呼ばれることが多いですが、実際には同じ食材を指しています。
煮干し、その多様な起源と用途
煮干しは、塩水で煮た後に乾燥させたイワシを指します。
世界にはイワシと呼ばれる魚の種類が330以上存在し、煮干しに用いられるのは主に小型のカタクチイワシやマイワシです。
マイワシは、背が青緑色で腹部が銀白色をしており、特徴的な丸い鱗を持っています。
煮干しに最も適しているのは、タツクチと呼ばれる5cmから8cmのイワシです。
カタクチイワシとウルメイワシとの違い
一方、カタクチイワシはその名の通り、上顎が下顎よりも前に突出していることが特徴です。
このイワシはマイワシよりも細長く、背が青黒色であるため、セグロイワシとも呼ばれます。
地域によっては大ゴボウセグロや中ゴボウセグロ、ジャミセグロなど、サイズに応じた呼称があります。
ウルメイワシは、目が潤んで見えることからその名がつけられた種で、干物としても珍重されます。
イワシの歴史
イワシの先祖は約1億3000万年前、恐竜が地球上を支配していた白亜紀に登場したとされます。
日本におけるイワシと人間の関わりは縄文時代に遡ります。
多くの貝塚からイワシの骨が発見されており、古代の人々が既にイワシを食用にしていたことが推測されます。
平安時代には、イワシが朝廷に献上されるようになりましたが、その鮮度の低下が早いため、上流階級では嫌われていたこともあります。
イワシ漁の豊凶は、幕府の重要な収入源として江戸時代から注目されてきましたが、その原因には様々な説があります。
気候変動、海流の変化、大地震による海中環境の変化など、イワシの数に影響を与える要因は多岐にわたります。
いわしの生存率は低い?
イワシから成魚になるまでの生存率は非常に低く、数百万分の1とも言われています。
孵化したばかりの仔魚は、最初の数日間で餌を見つけられなければ生き延びることができません。
このようにイワシの生命は、非常に壮絶なサバイバルを強いられています。
煮干しといりこは呼び方が違うが同じもの まとめ
ゼンリンの「いりこ/煮干しマップ」に対する反応には、「東日本の人に『いりこ』と言ってもわからないなんて驚きだ」「香川で『いりこだし』って聞いたとき、何のことかさっぱりだった」「これってエスカレーターでの立ち位置と同じぐらい地域差があるのね」「混在エリアに住んでいます、こんにちは」「新しい発見でした」といった様々なコメントが寄せられています。
最後までお読みいただきありがとうございました!