
釣った魚は新鮮でおいしいけど、そのままだと…
あの寄生虫がいるかもしれないんだよね?

アニサキスは気を付けないといけないわよね。
今回は、アニサキス食中毒の対策を紹介するわ!
秋はサンマやカツオ、アジなど脂ののった魚が美味しい季節で、刺身やたたき、寿司など生で味わいたい人も多いでしょう。
しかし、秋は「アニサキス」という寄生虫による食中毒が増加する時期でもあります。
今回は、農林水産省が紹介する「4つの予防法」をもとに、アニサキス食中毒を確実に防ぐ方法を詳しく解説します。
秋にアニサキス食中毒が増える理由

秋はサンマやカツオなどの回遊魚が旬を迎える季節です。
これらの魚は脂がのって旨味が増すため、刺身やたたきとして生で食べられることが多くなります。
しかし、この「生食の増加」がアニサキス感染リスクを高める要因となります
特に、漁獲後に内臓を放置すると、寄生虫が筋肉部分へ移動してしまうため注意が必要です。
アニサキスとは?症状と感染経路

アニサキスは、長さ2〜3cmほどの白い糸状の寄生虫で、主にイカ、サバ、アジ、カツオ、サンマ、サケなどに寄生しています。
人がこれらの魚を生で食べると、胃や腸の粘膜に侵入し、数時間後に激しい腹痛や吐き気、嘔吐などを引き起こします。
これが「アニサキス症」と呼ばれる食中毒です。
症状の特徴としては次の通りです。
- 食後数時間で急激な腹痛や嘔吐
- 胃や腸の刺すような痛み
- アレルギー反応(蕁麻疹など)を起こす場合も
自然に排出されることはほとんどなく、医療機関で内視鏡による除去が必要になることが多いです。
農林水産省が推奨する「4つの予防法」
農林水産省の公式X(旧Twitter)では、アニサキスによる食中毒を防ぐためのポイントとして、次の4つの方法を紹介しています。
魚はしっかり冷やして持ち帰る
購入した魚は、常温で放置すると寄生虫が移動しやすくなります。
持ち帰る際は、保冷剤や氷を使い、できるだけ低温を保ちましょう。
また、一尾で購入した場合は、帰宅後すぐに内臓を取り除くことが重要です。
内臓はすぐに取り除く
アニサキスは魚の内臓部分に多く存在します。
漁獲後や購入後に時間を置くと、寄生虫が身の部分に移動するリスクが高まります。
家庭でさばく際は、なるべく早めに内臓を処理し、衛生的に保管することが大切です。
目視チェックを欠かさない
アニサキスは白い糸のような形をしており、肉眼でも確認できます。
刺身や切り身を調理する際は、光に透かすなどして目視でチェックしましょう。
ただし、目に見えにくい場合もあるため、過信は禁物です。
冷凍・加熱調理で確実に死滅
アニサキスは「冷凍」または「加熱」で死滅させることができます。
- 冷凍:−20℃で24時間以上
- 加熱:中心温度60℃以上で1分以上
これらの条件を満たせば、寄生虫を確実に死滅させられます。
間違いがちな“食中毒予防の迷信”
「わさびや酢でアニサキスが死ぬ」という話を耳にする人も多いでしょう。
しかし、これは誤解です。
見た目や味付けだけでは安全を確保できないため、「冷凍」と「加熱」こそが最も確実な対策と覚えておきましょう。
アニサキス食中毒を防ぐための食生活の工夫
家庭でできる予防策として、次のような工夫もおすすめです。
また、刺身や寿司などを食べる際には、食後の体調変化にも注意を払いましょう。
もし数時間以内に腹痛や吐き気を感じた場合は、速やかに医療機関を受診してください。
まとめ:秋の味覚を安全に楽しむために
秋は魚がもっとも美味しくなる季節ですが、同時にアニサキス食中毒が増える時期でもあります。
魚を購入したら「冷やす・内臓を取る・確認する・加熱や冷凍」の4ステップを守ることで、リスクを大幅に減らすことができます。
正しい知識と少しの手間をかけることで、秋の旬の味覚を安心して楽しみましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました!


