杜と森は同じ読み方をするけど、意味は違うのかな？
使い分けるためにも、違いを知りたいな。
それなら、以下の記事を参考にしてみてね。
今回は、杜と森の違いなど紹介するわ！
「森」と「杜」は共に「もり」と読まれ、木々が密集している場所を指しますが、それぞれ微妙な意味合いが異なります。
森（もり）
「森」とは、自然にできた木々の集まりを指し、密生している樹木が立ち並び、林冠と呼ばれる層を形成しています。
例えば「森林」や「鬱蒼とした森」といった表現で使われます。
以前は「森」と「林」には明確な区別がありましたが、現在はその区別は薄れています。
「森」は比較的自然な状態の森林を指すことが多いです。
杜（もり）
一方、「杜」も木が多く生い茂る場所を指しますが、「森」との大きな違いはその使用状況です。
「杜」は特に神社周辺の木々の群生を指すことが一般的で、「鎮守の杜」などの用途で使われます。
また、仙台市が「杜の都」と称されるのも、武家屋敷内の人工林を指す例です。
林（はやし）
「林」も木がたくさん集まって生えている場所を指しますが、かつては人の手が加わった森林を意味していました。
このように、「森」と「杜」はどちらも木が密集している場所を指しますが、用途や文化的背景による意味合いの違いがあります。
「森」と「杜」はどちらも樹木が密集している場所を指す言葉ですが、それぞれに独特のニュアンスがあります。
森をもっと詳しく
「森」は自然に形成された木々の密集地を指します。
自生する樹木が密集していて、高い木々が林冠を形成する場所を「森」と呼びます。
この言葉は、自然の豊かさや原始的な美しさを感じさせる場所を指し、自然環境のままに成長した樹木の集合体を意味します。
杜をもっと詳しく
一方、「杜」は特に神域や神社周辺の木々を指す言葉で、神聖な意味合いを持ちます。
宮城県仙台市の愛称「杜の都」に見られるように、「杜」は、自然に生えている樹木だけでなく、人々が手をかけて育ててきた緑も含みます。
仙台市では、約400年前、伊達政宗によって屋敷内に実のなる木や竹が植えられ、町全体が緑に包まれた歴史があります。
このように、人々の手によって育まれた緑豊かな環境が「杜」として表現され、自然が人々の手によって保護・管理される文化的景観を象徴しています。
「杜」は神聖な場所？
このように、「森」と「杜」はいずれも木々が集まっている場所を指しますが、「杜」には神聖さや人々の手によって育まれた緑の意味が込められています。
上記でもご紹介したように、仙台市は「杜の都・仙台」として広く知られていますが、この名称が使われるようになったのは比較的新しいことです。
公式に「杜の都」とされたのは、1970年（昭和45年）のことです。
「杜の都」の意味
この「杜の都」という呼称は、単に山などに自然に生えている樹木や草花を指すだけではなく、仙台市に住む人々が共同で育て、長年にわたって守ってきた豊かな緑を象徴しています。
つまり、仙台市の「杜の都」で使われている「杜」は、神社の木立を表す「杜」とは異なり、「森」と区別して使われる言葉としての「杜」を指しています。
杜と森は似ているようで意味は違う まとめ
- 森: 自然にできた樹木の密集地を指す。
- 杜: 仙台市の「杜の都」では、自然に生えている樹木だけでなく、人々が共同で育ててきた豊かな緑を意味する。
「森」と「杜」にはそれぞれ異なる意味合いがあるため、正確に使い分けることが大切です。
最後までお読みいただきありがとうございました！
