正月の和菓子「花びら餅」にごぼうが入っている意外な理由とは? | トレトレの昨日の?を今日で解決!
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正月の和菓子「花びら餅」にごぼうが入っている意外な理由とは?

正月の和菓子「花びら餅」にごぼうが入っている意外な理由 1月

正月の和菓子と言えば「花びら餅」だよね!

でも、なんで餅の中にごぼうが入ってるのかな?

確かに…花びらとごぼうの関連性がわからないわ。

今回は、正月の和菓子の定番「花びら餅」にゴボウが入っている意外な理由を紹介するわね!

正月の和菓子の定番と言えば「花びら餅」ですが、見た目が花なのに、なぜ見た目の悪いごぼうが入ってるんでしょうか?

今回は、花びら餅にごぼうが入っている意外な理由をご紹介します!

正月の和菓子「花びら餅」にごぼうが入っている意外な理由

結論から言えば、正月の和菓子の定番「花びら餅」にごぼうが入っているのは、雑煮に見立てて作られているからです。

花びら餅は、白みその餡を使いますが、作る人によって、中身がごぼうだけではなく、人参を使うものなど種類も色々あります。

ただ、花びら餅は、餅と味噌、ごぼうを使った正月の伝統料理「雑煮」がモチーフなので、ごぼうが入る茶菓子となりました。

花びら餅の歴史

花びら餅の由来は平安自体の「歯固めの儀式」に由来しますが、その時に使われた押鮎(古来、新年の祝いに用いていた塩漬けにした鮎)の代わりがごぼうとなりました。

由来や歴史については後述しますが、一般的に花びら餅と言えば、円形に薄くのばした白い求肥(餅)に、ひし形の紅色をした求肥、白みそを使った白みそ餡、さらに、蜜煮にしたごぼうを乗せて、二つ折りにした形になっています。

元々京都で広まった茶菓子なので、京都で一般的な白みそが使われるようになり、いわば汁なしの雑煮が花びら餅のルーツでもあります。

花びら餅は平安時代に由来

花びら餅の由来については諸説ありますが、平安時代の新年行事「歯固めの儀式」を簡略化したものがルーツとされています。

歯固めの儀式とは、齢を固めるために押し鮎などの堅いものを食べ、健康と長寿を祝うための伝統行事でした。

この風習が、鏡餅に押し鮎、ダイコンを添えた御所鏡となって広まっていきますが、年月を経て、宮中雑煮と呼ばれる餅の中に食品を包んだものも食べられるようになります。

今では、茶道で初釜の行事には欠かすことができない茶菓子として知られていますが、元々は和菓子ではなく、汁なしの雑煮として伝わったものだったんですね。

土佐日記にも記述がある!

花びら餅のごぼうのルーツは押鮎ですが、鮎は「年魚」とも書くので年始にふさわしいとされ、お供えにも用いられていたと「土佐日記」にも記述があります。

土佐日記は平安時代の書物ですから、花びら餅のルーツが平安時代にあったというのも納得できる部分です。

菱葩が花びら餅のルーツ?

平安時代に歯固めの儀式で使われていた花びら餅ですが、その後になって、歯固めの儀式が簡略化されていき、食材も丸形と菱形を重ねた餅と、塩漬けの鮎と味噌を包んだ宮中雑煮に変化していったようです。

それが、江戸時代になって、ごぼうを塩漬けの鮎に見立てた菱葩へと変化していきます。

ごぼうを甘くした和菓子は現在では数多くありますが、菱葩の登場がなければ、今の花びら餅も存在していなかったでしょう。

菱葩の誕生秘話

明治時代になり、天皇の住まいが東京に移った頃、宮中に餅を納めていた川端道喜は京都に留まったせいで仕事を失い、代わりに茶道の茶席で使われる和菓子を作るようになりました。

同時期に、茶道の裏千家の茶人「玄々斎宗匠」が菱葩を食べたことをきっかけに、菱葩を1月に行われる「初釜」に使えないかと宮中に依頼します。

宮中から許可を得た玄々斎宗匠は、京都で茶席のお菓子を作っていた川端道喜に製作を依頼し、ここで花びら餅が生まれます。

そして、明治以降にも花びら餅は初釜には欠かせない和菓子となり、茶席をたしなむ方たちの間で楽しまれるようになったというわけです。

今でも皇室などでは、お正月の三が日に菱葩を食べているそうで、菱葩もまたルーツと言われている理由です。

正月の和菓子「花びら餅」のごぼうは鮎に見立てたもの まとめ

それでは、正月の和菓子「花びら餅」にごぼうが入っている意外な理由や花びら餅のルールや歴史などご紹介してみました。

花びら餅は、ごぼうだけでなく人参が入っているタイプもありますが、元々汁の無い雑煮をモチーフにしているので、ごぼうなどが使われるようになったんですね。

ただ、花びら餅は今は茶菓子の一種なので、普通の雑煮とは違い、ごぼうも甘く煮漬けてあります。

雑煮が茶菓子に変わるなんてちょっと不思議ですが、ぜひお正月には長寿を願って、花びら餅を食べてみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました!