
毎年日本にやってくる台風だけど…。
考えてみれば、なぜ発生するのか、詳しくは知らないなぁ。

それならこの機会に覚えておきましょ!
今回は、台風の基礎知識を紹介するわ!
夏から秋にかけて、日本には毎年「台風」がやってきます。
「夏の休暇が台風で台無しにならないといいな」「今回の台風は大きそうだから、防災対策をしっかりしよう」といった声を耳にすることが多いでしょう。
実は、台風については知っているようで知らないことが多いかもしれません。
台風はどのように発生するのか?

台風は北西太平洋上で発生した熱帯低気圧が最大風速17m/s以上に成長したものです。
熱帯低気圧は、海水温が上がり、大量の水蒸気を含んだ上昇気流により生じた雲が徐々に発達し、大きな渦に成長することで形成されます。
夏の間、日本列島は太平洋高気圧に覆われており、台風は高気圧の外側を進む傾向があります。
しかし、秋になると太平洋高気圧の勢力が弱まり、台風が日本に接近しやすくなります。
日本で「台風◯号」と呼ばれる地域はどこか?
日本の気象庁は、「赤道以北、北緯60度まで、東経100度から180度までの範囲で発生した台風」を予測対象としています。
この範囲には、インドネシア付近の赤道から、ロシアのカムチャツカ半島付近、そして日付変更線付近まで含まれます。
台風に付けられる番号は毎年更新され、1月1日から12月31日までを一区切りとしています。
海外の台風やハリケーンが名前で呼ばれる理由
アメリカのハリケーンはかつては日本の台風と同様に番号で呼ばれていましたが、短くて特徴的な名前の方が分かりやすいという理由で、人名を使った命名方式に変わりました。
例えば、2005年に発生した大型ハリケーン「カトリーナ」は、日本でも広く報道され、多くの人がその名前を覚えているでしょう。
ちなみに、日本の台風にも名前が付けられています。
台風に関する覚えておくべき5つの特徴
- 前線や気圧配置の状況により、台風から離れた場所でも大雨が降ることがあります。
- 台風の進行方向の右側では、台風本体の風と周囲の風が同じ方向に吹くため、風が強くなります。
- 日本での年間最多台風発生数は1967年の39個(1951年~2021年の統計)。
- 2000年以降、北西太平洋または南シナ海で発生する台風には、日本語の名前(例:「トカゲ」「ハト」)が付けられています。
- 夏は太平洋高気圧に覆われ、偏西風が弱いため、夏の台風は秋に比べて進行が遅く、複雑な動きをすることが多いです。
台風の発生メカニズム

1. 海水が暖まり水蒸気になる
太陽の熱によって海水が温められ、蒸発して水蒸気になります。
熱帯地方では気温が高いため、大気中に大量の水蒸気が含まれることができます。
2. 水蒸気が上昇し、上昇気流が発生する
水蒸気が一箇所に集まると、反時計回りに渦を巻きながら上昇し、上昇気流を引き起こします。
上昇した水蒸気は冷たい空気に触れて水滴になり、雲が形成されます。
強い上昇気流が続くと、湿った空気が次々と流れ込み、雲はやがて積乱雲に成長します。
3. 積乱雲が発達し、台風になる
水蒸気が水滴や雲に変わる際、大量の熱が大気中に放出されます。
この熱が周囲の空気を温め、上昇気流をさらに強化し、気圧が低下します。
この過程が繰り返されることで積乱雲は発達し、台風(熱帯低気圧)へと成長していきます。
台風の構造
台風は巨大な空気の渦巻きで、地表付近では反時計回りの風が中心へ吹き込み上昇します。
高さは季節や勢力によって異なりますが、10~15kmとされています。
台風の眼
台風の中心に位置し、風が弱く雲のない領域で、直径は約20~200kmです。
台風の眼が小さくはっきりしているほど、勢力が強いと言われます。
アイウォール
台風の眼を囲むように存在する背の高い雲で、非常に発達した積乱雲で形成されています。
この下では猛烈な暴風雨が発生します。
スパイラルバンド
アイウォールの外側にある雨雲で、その下では激しい雨が続きます。
アウターバンド
スパイラルバンドのさらに外側に位置し、約200~600kmにわたって広がる雨雲です。
断続的に激しい雨や雷雨があり、時には竜巻が発生することもあります。
台風の知識を覚えて防災に役立てよう! まとめ
台風と同じ熱帯低気圧が成長したものには「サイクロン」「ハリケーン」「タイフーン」などがありますが、これらは発生地域によって区別される名称です。
台風の「アジア名」は気象庁のウェブサイトで確認できるので、興味のある方はチェックしてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました!