五月病って、やる気がなくなる症状を言うけど…
ストレスが原因と言われる理由は何かな?
ストレスもそうだけど、環境などの原因も考えられるわ。
今回は、五月病になるメカニズムや対処法など紹介するわね!
ゴールデンウィークが終わると、「体がなんとなくだるい」「集中力が持続しない」と感じる方も多いでしょう。
この時期によく耳にするのが“五月病”です。
五月病は、寒暖差のある天候や新生活の環境変化によるストレスが原因とされています。
五月病の症状とは?
五月病では、頭痛、肩こり、体のだるさ、疲労感、睡眠障害、気分の落ち込み、やる気の低下など、さまざまな心身の不調が現れます。
ただし、これらの症状は人によって異なります。
一般的に五月病と呼ばれていますが、正式な医学用語ではありません。
病院で診断を受けると、適応障害やうつ病と診断されることもあります。
また、これらの症状が別の病気の兆候である可能性もあるため、詳しく診てもらうことが重要です。
五月病の原因とメカニズム
新年度を迎えてからの環境変化に対応しようと頑張ってきた緊張が、5月頃に切れてしまうことが原因と考えられます。
しかし、必ずしも5月に症状が出るわけではなく、頑張りが効かなくなった時に緊張の糸が切れて心身の不調が現れることが多いです。
五月病は新生活の適応障害やストレスが原因とされ、そのメカニズムは非常に複雑です。
ストレスに対して、体はさまざまな方法で適応しようとします。
例えば、腎臓の上にある副腎は、ストレスホルモン「コルチゾール」を分泌してストレスに対処します。
コルチゾールはエネルギー供給のために血糖値を上げ、炎症やアレルギーを抑制する役割もあります。
また、自律神経系のバランスが乱れることもあります。
交感神経系と副交感神経系のバランスが崩れることで、適応障害やうつ病、生活習慣病などの症状が現れることがあります。
五月病の主な原因
五月病の原因は明確ではありませんが、新しい環境に適応する必要がある人に多く見られます。
以下の4つが一般的な原因とされています。
①新しい環境になじめない
- 配属先や転職先の人間関係に馴染めない
- 初めての一人暮らしで不安やプレッシャーを感じる
- 転勤先の生活に適応できない
②目標が見つからない
- 就職や転職後、次の目標が見つからない
- 大きなプロジェクトを達成した後の脱力感
③完璧を求めすぎる
- 仕事やプライベートで完璧を求めるあまり、ストレスを感じる
- 真面目で責任感が強く、ささいなことで不安や不満が募る
④理想と現実のギャップ
- 自分のスキル不足を感じる
- 期待していた仕事ができない
- 新しい部署や環境で思い通りにいかない
これらの原因が五月病につながることがあります。
新しい環境に馴染むためには、無理をせず自分のペースで過ごすことが大切です。
五月病を感じたときの対処法とストレスマネジメント
五月病だと感じたら、どのように対処すればよいでしょうか。
以下にストレスマネジメントの方法をご紹介します。
コルチゾールは朝に多く分泌されることが分かっており、体内リズムと関連しています。
ストレスを感じた時こそ、意識的に生活リズムを整えることが重要です。
リズムのある運動、例えばジョギングやウォーキングは、精神状態を安定させるセロトニンの生成を助けます。
現代人はSNSなどの強い刺激に常にさらされています。
一時的にでもそうしたストレスから離れる時間を持つことが重要です。
リラックスして『ぼーっ』とする時間を確保することが、五月病を乗り越えるためのストレスマネジメントとなるでしょう。
職場での五月病対策
従業員の五月病を防ぐためには、以下のような対策が効果的です。
1. 有給休暇・特別休暇の取得を促す
従業員に十分な休暇を取ってもらうことで、心身のリフレッシュや気分転換を促すことが大切です。
例えば、年次有給休暇のほかに、リフレッシュ休暇や病気休暇などの特別休暇制度を導入するのも有効です。
取り組み例:
- チームで業務を共有し、休みやすい環境を作る
- リフレッシュ休暇、ボランティア休暇などを設ける
2. コミュニケーションの場を設ける
上司や同僚とのコミュニケーションを深める機会を設けることで、社員同士の交流を促進し、新しい環境に慣れる手助けをします。
上司や人事担当者に相談しやすい雰囲気を作ることも重要です。
取り組み例:
- 週に一回、上司と部下で1対1のミーティングを行う
- 社内イベントを実施する
- 上司や部下とのランチ会を開催する
3. メンタルヘルス研修を実施する
従業員や管理者にメンタルヘルス研修を実施して、五月病についての理解を深めます。
従業員が自分のストレス原因を把握し、セルフケアを行うことで、症状の悪化を防ぐことができます。
取り組み例:
- ストレスチェックを実施する
- ストレスを溜めない生活習慣・睡眠についての研修を行う
- 管理者向けの行動マニュアルを活用する
4. 産業医に相談できる体制を整える
五月病の兆候に早期に気付き、適切なフォローを行うために、産業医に気軽に相談できる体制を整えます。
労働安全衛生法に基づき、年1回のストレスチェックを実施し、高ストレス者に対して産業医による面談を行うことができます。
取り組み例:
- 定期的に産業医による面談を実施する
- ストレスチェックの高ストレス者に保健指導を行う
- 健康管理システムを導入し、オンラインによる健康相談を提供する
五月病のメカニズムをまず知ろう! まとめ
様々な症状は、私たちの心身がストレスに適応しきれなくなっていることを示す重要なサインかもしれません。
少しでも心や体に違和感を感じたら、その違和感を見逃さずに、自分がどんなストレスを受けているのか振り返り、早めに対処方法を見つけて実行することが大切です。
最後までお読みいただきありがとうございました!