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包丁で指を切った!正しい応急処置の仕方とNG行為を解説!

包丁で指を切った!正しい応急処置の仕方とNG行為を解説! 雑学・地域

包丁やスライサーで指を切ると、血が止まらないこともあるよね。

正しい応急処置ってどうやるんだろ?

絆創膏を使う人も多いわよね。

今回は、包丁で指を切った時の応急処置の方法など紹介するわ!

調理中に包丁やスライサーを使っている際に、指を切ってしまった経験はありませんか。

特にスライサーで指を切ると、傷が深くなりがちで止血が難しいといわれています。

では、包丁やスライサーで指を切った場合、どのようにして出血を止めればよいのでしょうか。

指の付け根を圧迫しても出血は止まらない

包丁やスライサーで指を切った場合、まずは流水で傷口をよく洗浄し、その後、清潔なガーゼや布で傷口を圧迫して出血を止めます。

この方法を『直接圧迫止血法』と呼びます。

スライサーでの切り傷は特に深くなりがちで、止血が困難な場合がありますが、それでもまずは直接圧迫止血法を行うことが重要です。

傷口に消毒液を使っても問題ない?

消毒薬は傷を治す細胞も殺してしまうと考えられているため、現在では消毒薬の使用は推奨されていません。

消毒液を使っても傷は治りますが、消毒薬を使用するよりも、水でしっかり洗い流す方が治癒に効果的です。

切り傷の応急処置方法

切り傷は包丁やナイフ、ガラスなどによってできる直線的な傷を指します。

さまざまな状況で発生するため、傷の種類も多岐にわたります。

まずは、傷の種類に関係なく行うべき応急処置方法をご紹介します。

① 傷口をよく洗い流し、異物を取り除く

傷口が汚れている場合、まずは流水で洗浄します。

消毒液や軟膏を使うよりも、流水で洗い流す方が異物を取り除くのに効果的です。

滅菌水でなくても、水道水で十分です。

実際、水道水での洗浄と滅菌水での洗浄の効果に差がないとする報告もあります。

出血がひどい場合は、まず止血を行ってから流水で優しく洗い流します。

② 止血する

出血がある場合、直接圧迫止血法を行います。

清潔なガーゼやハンカチを傷口に当て、手のひらや指先で圧迫して止血します。

落ち着いて圧迫すれば、多くの場合出血は止まります。

出血が止まらない場合は、早めに病院を受診してください。

なお、指の根元を圧迫する「輪ゴムで圧迫する」方法は、多くの場合静脈だけをふさぎ、動脈を圧迫できずに傷口を悪化させる可能性があるため、絶対に行わないでください。

③ 傷口を保護する

最後に、傷口を保護します。

切り傷では皮膚のバリア機能が破壊されているため、感染予防が重要です。

白色ワセリンや抗生剤の軟膏で傷口を覆い、その後ラップやガーゼで保護します。

ステロイド軟膏は免疫を抑制するため、汚染された傷には使用しないようにしましょう。

脱脂綿やティッシュは繊維が傷口に入るため、保護には適していません。

出血が止まらない場合は?

出血が止まらない場合、次の方法を試してみてください。

① 傷口を「点」で抑える

傷口をしっかりとピンポイントで圧迫することが重要です。

② 心臓より高い位置で抑える

出血を抑えるためには、心臓より高い位置で傷口を押さえると効果的です。

③ 圧迫している間は動かさない

圧迫している間は動かさず、じっとしていることが大切です。

傷口を確認したくても、10分程度は我慢して圧迫し続けましょう。

止血後のばんそうこうの使用について

止血後にばんそうこうを使用することに問題はないのでしょうか?

よく見られる間違った止血方法には、指の根元を強く縛ったり、傷口以外の部分を圧迫する方法があります。

『指を切った後、指の根元を輪ゴムなどで締めたが血が止まらない』という理由で当院を訪れる患者さんが多いのですが、この方法ではうっ血してしまい、かえって出血が止まりません。

この方法をどうしても使いたい場合は、非常に強く締める必要がありますが、基本的には直接圧迫止血法が効果的です。

止血後であれば、ばんそうこうを傷口に直接貼っても問題ありません。

ただし、傷口が乾燥すると治りが遅くなるため、傷口を乾かさないようにするには、ポリウレタン性の被覆材を使用しましょう。

適切な対応をしなかった時のリスク

適切な処置をしないと、感染症のリスクが高まるほか、傷口がうまく癒合しない可能性があります。

直接圧迫止血法を行っても出血が止まらない場合や、明らかに傷が深い場合は、速やかに医療機関を受診することが重要です。

切り傷にワセリンは有効?

切り傷にワセリンは効果的であり、多くの論文で「傷口の応急処置にワセリンを使用すること」が推奨されています。

2019年の切り傷の応急処置に関する論文でも、「清潔な水で傷口を洗浄した後、ガーゼにワセリンを塗って保護する」方法が紹介されています。

切り傷を含む生傷の第一原則は「組織を乾燥させないこと」です。

皮膚のバリアが破壊されると乾燥しやすくなります。

そのため、ワセリンは傷口に油膜を作って乾燥を防ぎ、湿潤環境を保つほか、菌の侵入を防ぐ役割も果たします。

しかし、ワセリンは「傷ついた皮膚の一時的な代用品」に過ぎないため、どんな傷もワセリンで治るわけではないことに注意が必要です。

切り傷で病院に受診する目安は?

切り傷が病院での受診を必要とする基準は以下の通りです。

① 汚染されている傷・感染している場合

  • 強い痛みがある
  • 傷口が熱を持ち腫れている
  • 汚染された状況で傷ができた

これらの場合、感染の可能性が高いため、抗生剤の処方が必要になることが多いです。

また、場合によっては破傷風トキソイドの接種が必要です。

② 傷口が深い場合

傷口が深く、縫合処置が必要な場合

特に包丁での切り傷などは、受傷から6時間以内に洗浄と縫合を行うことで、感染リスクを低減し傷跡がきれいに治りやすくなります。

③ 異物の混入が考えられる場合

ガラスでの切創など、異物が残っている可能性がある場合

このような傷は念入りな洗浄と異物の除去が必要です。

④ 傷がなかなか治らない場合

通常、傷は1~2週間で治りますが、それ以上かかる場合

傷口がジクジクしてきたり、白く汚れている場合は、適切な処置が必要です。

包丁で指を切ったら慌てずに応急処置を! まとめ

それでは、包丁やスライサーで指を切った時の正しい応急処置などご紹介してみました。

指を切った後の回復期間には個人差がありますが、傷口が完全に治るまで手を使う作業を避けることが重要です。

最後までお読みいただきありがとうございました!