標識が木に隠れて見えなかったは通用するの？法律上の問題！

山道を車で走ってると、木に隠れて見えない標識があったりするよね。

でも、これって見えなかったは通用するのかな？

ケースバイケースらしいけど、立証は難しいわ。

今回は、標識が木に隠れて見えなかった場合、法律的にはどうなるのかなど紹介するわね！

街路樹や植栽によって隠れて見えにくくなった道路標識により、交通違反を犯してしまった場合、救済措置が取られる可能性はあります。

自治体の道路維持担当は、日常的に道路を巡回し、見えにくい標識を発見した場合、剪定を行っています。

また、私有地の樹木が原因で標識が見えにくい場合は、所有者に剪定を依頼しています。

実際に交通違反を犯した場合、標識が見えにくかったという事情は考慮される可能性があります。

過去には、認識しにくい標識が考慮され、ドライバーに違反が成立しないと判断された最高裁判例も存在します。

しかし、道路標識が見えにくい状態であるかどうかは客観的に判断され、個々の状況によって認められるかが異なります。

したがって、交通違反の際には、その時の道路標識の状況が重要なポイントとなるでしょう。

日本の道路標識には、主に「案内標識」「警戒標識」「規制標識」「指示標識」という4種類が存在します。

案内標識は目的地の方向や距離を示すもの、警戒標識はドライバーに注意を促すためのもの（例：落石のおそれ、動物の飛び出し注意など）、規制標識は一時停止や車両通行止めなどの禁止・規制を知らせるもの、そして指示標識は横断歩道や自転車横断帯など通行上のルールを示します。

案内標識と警戒標識は、国土交通省や都道府県の道路管理者が設置し、規制標識や指示標識は主に都道府県公安委員会が設置します。

特に、規制標識や指示標識は交通取り締まりの基準となりますが、これらの標識が有効でなければ取り締まりも無効となります。

例えば、公安委員会の決定なしに設置された規制標識は無効とされ、過去には無効な標識による取り締まりに対して反則金の返還や違反点数の取り消しが行われた事例もあります。

道路交通法施行令では、公安委員会が設置・管理する信号機や道路標識は、ドライバーや歩行者が前方から見やすいように、かつ必要と認められる数で設置・管理されなければならないと定めています。

この規定により、道路標識は交通の安全と円滑な流れを確保するため、視認性が高くなければなりません。

日本の道路交通法第4条に基づき、公安委員会は信号機や道路標識を設置し、交通規制を行うことができます。

これに関連する道路交通法施行令では、歩行者や車両が前方から標識を「見やすいように」設置・管理することが求められています。

この規定に則り、標識が木の枝などによって覆われていて見えにくい状態で設置された場合、法令に適切に従って設置・管理されているとは言えません。

そのため、このような状況で交通違反として取り締まられたドライバーは、規制や取り締まりの正当性を争うことが可能です。

ただし、ドライバーは単に主観的に見えにくかったと主張するだけでなく、客観的に「見やすいように」設置・管理されていなかったことを明確にする必要があります。

過去の判例では、道路標識が見やすく設置されていない場合、交通規制が適法かつ有効でないと判断されています。

木が生い茂って標識を完全に覆っているような状況であれば、交通違反に該当しない可能性があるとされています。

取り締まりを受けた際には、警察官に道路標識の見えにくい状況を伝え、その場で標識の状況を確認し、必要に応じて写真を撮影することが有効です。

なお、道路標識が見えにくい場合でも、道路標示（例：停止線や横断歩道）にも注意し、交通安全を心がけることが重要です。

日本の道路交通法によると、ドライバーが違反キップを受け取った後、その取り消しを求めるのは非常に困難です。

これは、ドライバーが主観的に「見えなかった」または「見えづらかった」と主張するのではなく、客観的な状況として道路標識が「見やすいように」設置・管理されていなかったことを証明する必要があるためです。

標識が木に隠れて見えない場合「見えなかった」が通用することもあるまとめ

道路標識が適切に設置・管理されていないことを主張し、違反の取り消しを求める場合、ドライバーはその道路標識の状態に関する具体的な証拠を提出する必要があります。

これには、標識の見えづらい状態を証明する写真やその他の証拠が含まれる可能性があります。

ただし、実際にはこのような状況に基づいて違反キップの取り消しを成功させるのは難しいとされています。

違反キップを受け取った後にその有効性を争う際には、法的な助言やサポートを得ることが望ましいでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございました！