
熱中症って翌日に遅れて発症することがあるんだって。
前日に兆候が現れるらしいけど…。

夜や翌日に熱中症を発症したら、なぜ?と不安になるわよね。
今回は、熱中症の兆候など紹介するわ!
「暑い場所で過ごした当日は問題なかったのに、翌日になってから熱中症のような症状が現れた」という話を耳にすることがあります。
長時間暑い場所で過ごしても、その時点で症状が出なければ安心しがちですが、夜になってからや翌日に発症する場合もあるので注意が必要です。
軽度の脱水に「気付かない」ことが原因になることも

猛暑の中、多くの人が熱中症予防に気を配っていますが、仕事やレジャーで長時間暑い場所にいることも少なくないでしょう。
その場で症状が出なくても、翌日になってから体調を崩すことがあります。
こうしたケースはそれほど頻繁ではありませんが、「あり得る」といえます。
暑い場所で過ごした際に、軽い脱水や熱中症の兆候があっても気付かず、後から症状が現れることがあるからです。
熱中症の診断は難しく、暑い環境にいた後にめまいや頭痛、吐き気、倦怠感、意識障害などが現れた場合に疑われますが、他の病気との区別が難しいこともあります。
そのため、翌日に頭痛や胃腸の不調が現れた場合でも、暑い場所にいた影響で熱中症と診断されることがあるのです。
脱水時に起こりやすい症状とは
実際、暑い場所で過ごした翌日に熱中症の症状が出ることもありますので、症状がない日でも、自分が脱水状態に陥っていないかを確認することが重要です。
以下のポイントに注意して、脱水の兆候がないか確認してみてください。
【脱水時に起こりやすい症状】
- トイレの回数や量の減少
- 皮膚や口内の乾燥
- 皮膚をつまんだ際に、元に戻るのが遅い
熱中症の症状が「再発」する可能性も?
翌日の熱中症を防ぐ方法は、通常の熱中症予防と基本的に同じです。
暑い場所にいる際には、こまめに水分補給を行い、その日の夜も意識的に水分を摂取することで、翌日の症状を予防しやすくなります。
また、ネット上で「治ったと思った熱中症の症状が再発した」という声も見かけますが、これは状況によるものと考えてよいでしょう。
脱水やミネラルバランスがしっかり改善されていれば、再発は考えにくいですが、改善が不十分だった場合には再度症状が出る可能性があります。
「熱中症の症状とその段階」

熱中症の症状は、軽度で自分で対応可能なものから、重度で意識を失うようなものまで幅広く、これらは重症度に応じて3つの段階に分類されています。
この分類が行われるのは、各症状に適した対応を明確にするためです。
また、Ⅲ度の症状が現れた場合には、緊急対応として救急車を呼ぶ必要があります。
〈表〉熱中症の段階別重症度
分類 | 重症度 | 症状 |
---|---|---|
Ⅰ度 | 軽度 | 脱水症状(熱は発生しない) ・脳への水分不足(めまい、立ちくらみ) ・消化器への水分不足(食欲不振、吐き気、腹痛) ・筋肉への水分不足(筋肉のつり、痛み) |
Ⅱ度 | 中等度 | 高体温(熱が発生) ・Ⅰ度の症状に加え ・脳への血流が高温化(頭痛、吐き気、嘔吐) ・全身の血流が高温化(全身の倦怠感、疲労感) |
Ⅲ度 | 重度 | 異常高体温(40度近い) ・意識障害、けいれん、血圧低下 ・多臓器不全 |
もし周囲の人が熱中症にかかった場合は、症状を見極めて重症度を判断し、適切な対応を行いましょう。
熱中症の発生メカニズム
熱中症は、必ずしも炎天下でのみ発生するわけではありません。
体外の要因(外的因子)である気温や湿度の上昇と、体内の要因(内的因子)である運動による体温の上昇が影響を及ぼすことで、体温が過度に上昇し、熱中症が引き起こされます。
熱中症の外的因子と内的因子
通常、人間の体は「外的因子」と「内的因子」によって体温が上がる状況に置かれると、汗をかいたり、皮膚表面から熱を放出することで、体温の上昇を防ぎます。
この調節が正常に行われれば、体温は36~37度に保たれ、熱中症にはなりません。
これにより脱水症状が発生し、汗をかけなくなり、さらなる体温上昇という悪循環に陥ってしまいます。
熱中症の翌日発症には前兆がある? まとめ
重要なのは、やはり適切な水分補給です。
熱中症の症状が出たときには、しっかりと水分を補給して、脱水を防ぐことが大切です。
暑い日々が続く中で、体調に関わらず、常に水分補給や暑さ対策を欠かさずに行いましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました!