救急車のサイレンは「ピーポー」と独特だよね。
でもいつから、サイレンがピーポーとなったんだろ？
ピーポーというサイレンは最初違った音だったみたいね。
今回は、救急車のピーポーと言うサイレンについて紹介するわ！
「ピーポーピーポー」という救急車のサイレン音は、どのようにして普及したのでしょうか。
実は、このサイレン音は1960年代後半に特定のニーズを満たすために開発され、以降、救急車の特徴的な音として定着しました。
救急車のピーポーはいつから？
当時、救急車は消防車と同様の「ウー！」というサイレン音を使用しており、そのために消防団員や市民が混乱し、救急車の出動に対して不適切な反応を示すケースが多発していました。
この新しいサイレンは、電子音で「ピーポー」と鳴り、より耳障りが少なく、識別しやすい音として設計されました。
神戸市での試験運転を経て、「ソフトで聞き取りやすい」と好評を博し、1969年には神戸市の全救急車に採用され、その後1970年に全国的に普及しました。
特に、1970年4月26日には東京消防庁にも導入され、新聞では「従来のサイレンに比べて患者の不快感が少ない」と報じられ、より人道的で効果的なサイレンとして評価されました。
このように、救急車の「ピーポーピーポー」サイレンは、より人々の安全と快適性を考えた上で、差別化と改善の努力の結果として確立されたものです。
救急車のサイレンの歴史
サイレンとは、1819年にフランスの物理学者カニァール・ド・ラ・トゥールによって考案されたとされており、その名前はギリシャ神話に出てくる海の怪物「セイレーン」に由来しています。
1932年から、大阪サイレン製作所はハンドサイレンを製造し、消防車などに供給を始めました。
ハンドサイレンは「遠心力サイレン」とも呼ばれ、手動で回転させることにより空気を断続的に放出し、特徴的な「ウー」という音を生み出します。
初期のハンドサイレンは車外で操作する必要がありましたが、安全と利便性のため車内から操作できるよう改良されました。
当時のバッテリー性能の限界から、大型サイレンはあまり普及しませんでしたが、技術の進歩と共に電子式サイレンが主流になり、特に緊急車両には不可欠な装備となりました。
ピーポーに変わった理由
救急車のサイレンは、消防車のサイレンとの混同を避けるため、1966年に大阪サイレン製作所の上岡淑男氏によってフランスの警音機から着想を得て「ピーポーサイレン」として開発されました。
現代の電子サイレンは、アンプとスピーカーを組み合わせた仕組みで、さまざまな音色を生成できるようになりました。
このように、救急車のサイレンは、歴史的な経緯と技術の進歩を経て、現在の形に至っています。
これらの進化は、人々の安全と快適さを確保するための不断の努力の結果であり、今後もさらなる改良が進むことでしょう。
サイレンの音色には賛否両論あり
サイレンの音色を変えることに対して、かつては賛否両論があったことが知られています。
例えば、当時の読売新聞に寄せられた投書には、新しいサイレン音に対する懸念が表明されていました。
特に、自動車の騒音や暴走族による爆音の中で、穏やかなサイレン音が埋もれてしまうのではないかという心配がされていたようです。
当時の人々は、「優しいサイレン音が、騒がしい街中で十分な注意を引き寄せられるのか」と疑問を持っていたようです。
救急車のピーポーは優しいサイレンとして浸透 まとめ
2023年現在では、かつて「優しい」とされたサイレン音も、一部では「うるさい」と感じられ、近隣住民からの苦情が寄せられることがあります。
これに対応するため、一部の自治体では、法的な規制の範囲内でサイレン音を低音モードに切り替えることができる救急車が導入されるなど、新たな変化が見られます。
このように、サイレンの音色は時代と共に変化し、社会のニーズに合わせて進化してきました。
最後までお読みいただきありがとうございました！
