
映画のワンシーンにあったんだけど…。
自動車の燃料タンクに度数の高いお酒を入れたら、やっぱり故障するのかな?

エタノールとメタノールの違いもあるけど、おすすめはしないわ。
今回は、自動車の燃料タンクに度数の高いお酒を入れたら、どうなるのかなど紹介するわね!
映画の「バック・トゥ・ザ・フューチャー3」で、自動車の燃料タンクに度数の高いお酒を入れるシーンがありますが、本当に動くの?と思いますよね。
今回は、自動車の燃料タンクに度数の高いお酒を入れても動くのかなどご紹介します!
自動車の燃料タンクに度数の高いお酒を入れると?

まず、結論から言えば、自動車の燃料タンクに度数の高いお酒を入れると、燃料漏れから車両火災になる可能性があるのでやめましょう。
お酒と一口に言っても「エタノール(エチルアルコール)」と燃料用のアルコール「メタノール(メチルアルコール)」に分かれます。
アルコールの種類だけでも2種類ありますが、他にも区分したら星の数ほどあります。
このうち、エタノールは車用燃料として使うこともできますが、車側のエンジンが対応していないとそもそも動きませんし、故障の原因になる可能性が高いです。
燃費を比較すると?
燃費を見てみても、アルコールに対応するエンジンだとしても、熱量がガソリンよりも低いので、パワーが落ち、アクセルを多く踏むことになり、結果的に燃費は悪くなります。
ただ、ガソリンよりもアルコールの方が安いので、コスパを比較してみれば、それほど気にはならない面ではあります。
また、海外ではエタノール(変性アルコールに加工)をガソリンに混合した燃料など、普及し始めてきており、対応車も販売されていますが、日本では法律の影響もあり、まだ普及しているとは言えないようです。
エタノール混合ガソリンはエンジンに良くない?
エタノール混合ガソリンという言葉を聞いたことがあると思いますが、過去にアルコールが大量に含まれた燃料が販売された結果、車両に不具合が出るなど問題になった経緯もあります。
つまり、エタノール混合ガソリンであっても、「エタノール3%以下」であれば、普通の自動車にも使える燃料とされ、問題もないとされます。
ガソリンエンジンの燃料は決まっている
そもそも、エンジンを動かす条件は、燃料の性質だけをとっても「比重・粘度・発火点・発熱量・単位量」などの燃焼に要する「酸素の量」や「混合気の燃焼速度」などさまざまです。
燃料ごとにこれらの値は違うので、ガソリンエンジンは「ガソリンを使った場合」にだけ上手く作動するように設計されており、その他の場合(アルコールを入れるなど)までは考えられていません。
なので、例え度数が高いお酒を入れても車は動きません(少量なら動くかもしれませんが)し、高速で走るのも無理です。
実際の所、日本では見かけませんが、ブラジルでは、石油を節約するためにと、ガソリンにエタノールを混ぜた商品を、普通のガソリン車用燃料としてスタンドで売っているケースもあります。
ただ、重ねて言うようですが、ガソリンエンジンはガソリンを使うことを前提にして作られているので、度数の高いお酒を入れて動いたとしても、エンジンの劣化や事故の可能性があるのは間違いないでしょう。
自動車の燃料タンクに度数の高いお酒を入れるのはNG まとめ
それでは、自動車の燃料タンクに度数の高いお酒を入れた場合、故障の原因になるのかなどご紹介してみました。
車種にもよりますが、ガソリンエンジンを積んでいる車は、ガソリンで動くことを前提に作られており、その他の燃料ではまともに動かないことがほとんどです。
また、故障や火災の原因にもなるので、度数の高いお酒なら大丈夫と考えるのは危険です。
エタノール混合ガソリンも市販されていますが、エタノールの混合率が問題になるので、燃料代を安くしようと思っても、安易に手を出さないようにしてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました!