怖いものの順番で、よく「地震・雷・火事・親父」って言うけど。
この親父ってどういう意味なんだろ?
それが親父が含まれない説やいろいろな諸説があって、どれが正しいとは言えないらしいわ。
今回は、「地震・雷・火事・親父」は語呂合わせなのかや親父が含まれている理由など紹介するわね!
「地震・雷・火事・親父」と言えば、怖いものを並べた言葉として有名ですが、他の怖いものはともかく、なぜ親父なんだろう?と思ったことはありませんか?
今回は「地震・雷・火事・親父」の語源などご紹介します!
「地震・雷・火事・親父」は語呂合わせ?
まず「地震・雷・火事・親父」は語呂合わせと考えても良いと思います。
七五調になっていますし、怖い順に並べたら偶然そうなったとは考えにくいからで、七五調になるように考えて並べたもの=語呂合わせの可能性大です。
ただ、ここでもう一つ疑問に思うのが、なぜ最後に「親父」が入っているかだと思います。
確かに、怒った親父は怖いかもしれないですが、自然災害と並べるのは少し不自然です。
「地震・雷・火事・親父」の意味や親父の語源
「地震・雷・火事・親父」は、怖いものを七五調に並べて列挙した言葉ですが、より怖いものから順番に並べているとの説があります。
問題となるのは親父ですが、確かに親父はある意味怖いですが、他の自然災害と並べるのは不自然で、なぜ親父が含まれるかには諸説があるので、そちらをご紹介します。
説①家父制度によるもの
日本には、中世から明治時期にかけて、家族に対して家長が絶対的な権力を持つ制度=家父長制度があったことが語源ではないかとの説があります。
家父長制度がある時代では、父親の権力が非常に強く、父親に逆らうことは不可能とされており、父親の存在は自然災害並みに怖いものだったとの考えです。
今でこそ家父長制度は廃れていますが、昔の人にはそれほど怖い存在だったということかもしれません。
説②台風の呼び方
親父が台風だったという説もあり、昔は台風のことを「大山嵐(おおやまじ)」や「大風(おおやじ)」と呼んでいた時期があり、これが親父(おやじ)に変化したという説です。
はっきりとした根拠はないのですが、地震・雷・火事に続くときの語呂を考えた時、大山嵐や大風を「おやじ」と読ませるようになったことで、同音異句の親父(おやじ)にすり替わったという説もあるんですね。
確かに、家父長制度の親父よりは怖そうですが、こちらの説はあまり有力とはされていません。
説③町村の名主や庄屋
こちらも有力な説ではないのですが、研究者の中には、「親父」は実の父親を指しているのではなく、町村の名主や庄屋を指しているのではないかという方もいます。
名主や庄屋は、当時村落内でも有力者だったので、権力のある人を指して、怖いものに並べたのではないか?という説ですね。
ただ、自然災害並みに怖いかと言えば疑問が残るので、こちらの説は有力ではないと思います。
説④語呂合わせ
意外な説ですが、上記の台風などとは違い、ほかの言葉から親父(おやじ)に変化したのではなく、最初からユーモア(語呂合わせ)の1つだったとの説もあります。
例えば、地震雷火事台風だったら語呂合わせになりませんが、地震・雷・火事・親父とすれば、語呂が良くなり、江戸時代のユーモア性を感じませんか?
ナマズと地震の関係を描いた絵などが出回った江戸時代では、地震雷火事親父をモチーフにした絵もあったそうで、上記でもご紹介したように、語呂合わせで生まれた説が有力な気がします。
「地震・雷・火事・親父」は江戸時代の語呂合わせだった? まとめ
それでは、「地震・雷・火事・親父」は語呂合わせなのかや、親父が含まれている理由や語源、諸説などご紹介してみました。
「地震・雷・火事・親父」は、怖いものを順に並べた言葉として有名ですが、なぜ親父が含まれるかには諸説あります。
また「地震・雷・火事・親父」には洪水や噴火が入っていないことから、実際は語呂合わせだったとの説も有力です。
江戸時代には語呂合わせがたくさん生まれましたが、もしかしたら「地震・雷・火事・親父」もまた江戸の人特有のユーモアから生まれたのかもしれませんね。
最後までお読みいただきありがとうございました!