引っ越しの時、業者が物を壊したら…
補償はあるのかな？
保険に加入してるかにもよるけど、補償されるものもあるわ。
今回は、引っ越し業者の物損は補償されるかなど紹介するわね！
春は新生活の始まりで多くの人が引越しを行いますが、引越し業者を利用する際には時折、物品の損害や新居の損傷などが生じることがあります。
引越し業者の責任範囲と補償について、以下に見ていきましょう。
引越し時に引越し業者と結ぶ契約の内容
荷主と引越し業者の間で締結される契約は、特別な取り決めがなければ、国土交通大臣によって公示された「標準運送約款」に基づくことが多いです。
国土交通大臣が認可した運送約款を使用することで、運送事業者はそれぞれのサービスに適した契約条件を設けることができ、多くの事業者はこれを基本にしています。
引越しで発生した物品の損害や新居の損傷への補償
原則として、引越し業者は運送中の物品の損害や紛失に関して、標準運送約款に基づいて補償する責任があります。
例えば、引越し業者が物品の損害に対して賠償金を支払うために「運送業者貨物賠償責任保険」に加入している場合もあります。
ただし、以下のような状況では補償が認められない場合があります。
- 業者が設定する「責任限度額」を超える損害が発生した場合
- 引越し業者に過失がなかったとされる場合
- 不可抗力による損害が発生した場合
- 補償請求が荷物引き渡しから3カ月以内に行われなかった場合
- 高価な荷物に関して、事前に内容と価額を明示していなかった場合
補償が認められるにもかかわらず、引越し業者が対応に応じない場合は、具体的な損害事実をもって交渉することが重要です。
不適切な梱包による損害など、業者の責任が明確な場合には、賠償の請求が可能です。
引越し時のトラブル予防策
牧野さんが推奨するのは、引越しする物品を事前にスマートフォンやカメラで撮影し、その写真を記録として残しておくことです。
補償を求める際には、物品引渡しから3ヶ月以内に申請することが必要です。
また、特定の条件下では補償を受けられないこともあるため、追加で「引越荷物運送保険」への加入も検討してください。
トラブル発生時の対処法
物品の損害や紛失が発生した場合、以下の対処法を参考にしてください。
- 引越し当日中にすべての箱を開け、物品の破損や紛失がないか確認してください。
- その日の作業責任者の名前をメモしておきましょう。
- 破損を後から発見した場合は、すぐに引越し業者に連絡を取ります。
近年では、撮影した写真をメールで送信することでトラブルに対応する引越し業者も増えていますので、損害を発見した際は直ちに写真を撮影しておくことが重要です。
引越し作業は特に繁忙期には経験の浅いアルバイトスタッフが担当することもあるため、自分で梱包する際は丁寧に梱包し、壊れやすい物品は特に注意を払って取り扱ってもらうよう作業員に伝える、または自ら介入することも大切です。
引越し保険で補償されない範囲もある？
引越し保険に関しては、全てのリスクをカバーしているわけではありません
一般的に、『運送業者貨物賠償責任保険』でカバーされる最大補償金額は、だいたい1000万円程度ですが、補償されない条件も存在するため、どのような損害が補償の範囲内にあるのかを把握しておくことが重要です。
補償対象となる状況
- 荷物の積み下ろし、輸送、保管中に生じた偶発的な事故
訴訟費用が補償される場合もあり、これには訴訟、仲裁、調停の費用が含まれます
補償対象外の状況
- 引越し業者が故意または大きな過失を犯した場合
- 荷物の持ち主の故意による損害
- 依頼前から存在していた荷物の破損や品質不良
- 自然摩耗や荷物の本来の性質による損害
- 地震や津波など自然災害による事故
- 戦争やテロ行為、ストライキ、暴動による損害
補償されない荷物の例
- 貴金属、宝飾品、美術品や骨董品
- 現金や金銀貴金属、有価証券
- 書類や帳簿類
- 違法物や公序良俗に反するもの
補償範囲が限定される荷物
- 生鮮食品や青果物
- 冷蔵・冷凍貨物
- 生きている動物や植物
- 自転車やバイク
- 電化製品の故障
- ばら積み貨物
- 個人梱包で不適切だったもの
引っ越し業者とのトラブルを防ぐために まとめ
引越荷物運送保険は、多くの場合引越し業者のサービスパッケージに含まれていますが、加入は任意です。
保険料はおよそ1000円から2000円で、引越し見積もりに含まれることが一般的です。
不必要と感じる場合は、引越し業者に保険を除外するよう要請することが可能です。
最後までお読みいただきありがとうございました！
