お薬手帳は災害時に必要なのかな?
防災グッズに入れるべきって意見もあるみたいだけど。
日本は自然災害が多いから、万一の備えは必要だと思うわ。
今回は、災害時にお薬手帳が必要な理由など紹介するわね!
毎年、自然災害によって避難生活を送る人々がいます。
災害時に薬が必要になった際に役立つのが「お薬手帳」です。
お薬手帳は災害時に必要?
アレルギーがある人や複数の薬を日常的に服用している人は、特にお薬手帳を持ち歩くべきです。
緊急時に迅速な治療が可能になるなど、多くのメリットがあります。
入院や通院時にも『お薬手帳を持っていますか?』と聞かれることが多いので、バッグに入れておくと便利です。」
災害時にお薬手帳を持っているとどんなメリットがある?
過去に処方された薬の履歴がわかるため、現在必要な薬との相性や体質、アレルギー情報を把握するのに役立ちます。
これにより、医療機関が迅速に対応できるようになります。
災害支援の場では、お薬手帳の有無で診察や薬の処方時間に大きな差が出ることがあります。
お薬手帳を防災バッグに入れておくべき?
防災バッグにお薬手帳を入れておくことをおすすめするのには、以下の5つの理由があります。
- 医療情報の一元化:医療情報を一元管理でき、医療関係者が正確な処方履歴を把握するのに役立ちます。
- 薬剤の確保:薬が限られた状況でも、必要な薬を迅速に確保するための情報を提供します。
- 家族や救助隊への情報提供:家族や救助隊が適切に対応できるようになります。
- 医療スタッフの負担軽減:医療スタッフの負担を減らし、効率的な対応が可能になります。
- 心の安心:災害時の不安を軽減する助けとなります。
災害時に薬が飲めないとどうなる?
いつもの薬を急に服用できなくなると、病気の症状が悪化する可能性があります(リバウンド現象)
高血圧の患者が降圧薬を突然やめると血圧が急上昇する危険性がありますし、喘息患者では発作のリスクが高まります。
また、薬を中断することで不快な離脱症状が現れることもあります。
医師や薬剤師に相談し、薬が急に飲めなくなった場合のリスクを理解しておきましょう。
災害時の生活・体調の変化に対応する薬の調整
災害が発生した場合、生活や体調の変化に対応するために薬の種類や用法・用量の変更が必要になることがあります。
例えば、震災後に血圧が一時的に上昇することがあり、降圧薬の投与や増量が検討されることがあります。
日頃から医師や薬剤師とリスクと対策について話し合っておくことが重要です。
災害時に備えるために
少なくとも3日分の薬の予備を持つことが推奨されます。
外出先で被災する可能性も考慮し、普段からかばんに薬を入れておくとよいでしょう。
重要な薬を使っている方は、7日分の予備を持つとより安心です。
薬の内容を定期的に確認して入れ替えましょう。
お薬手帳の管理方法
避難時に薬を持ち出せなかった場合、お薬手帳が非常に役立ちます。
お薬手帳には薬品名と用法・用量が記載されており、迅速に薬を処方してもらえます。
お薬手帳には既往歴や副作用歴、アレルギー歴も記録しておくと、災害時に適切な薬を処方してもらうために役立ちます。
お薬手帳のコピーを非常持ち出し袋に入れておくのも良いでしょう。
情報は定期的にアップデートし、電子版お薬手帳も活用しましょう。
防災グッズとしてのお薬手帳
お薬手帳は、自分が服用している薬の種類や量、服用期間などを記録するためのものです。
災害時にこの手帳を持っていると、医療従事者が速やかに薬の情報を把握できるため、迅速かつ適切な治療を受けることが可能です。
東日本大震災での実例
2011年の東日本大震災の際には、患者の薬の履歴が記載されたお薬手帳が大いに役立ちました。
これにより、処方箋がなくても慢性疾患の患者に対して迅速に薬が提供されました。
災害支援にあたった薬剤師によると、お薬手帳の有無で診察にかかる時間が大きく異なったそうです。
災害時の薬の在庫管理
災害現場では薬の在庫が不安定なため、同じ効果を持つ他の薬に変更することが頻繁に行われました。
このため、お薬手帳に薬剤名、アレルギー歴、副作用歴を記載しておくことで、他の医療機関でも継続的な治療が可能になります。
防災準備としてのお薬手帳
お薬手帳を携帯するか、非常持ち出し袋に入れておくことが推奨されます。
また、インターネット上に情報を保管しておく方法も検討する価値があります。
日頃から、お薬手帳や常備薬をまとめて持ち出せるよう準備しておくことが重要です。
非常持ち出しセットに含めるべきアイテム
- お薬手帳
- 持病薬
- 救急用品(絆創膏、消毒液、綿棒、ガーゼ、包帯など)
- 常備薬(風邪薬、頭痛薬、胃薬、塗り薬、便秘薬など)
- 食料品(カップ麺、缶詰、ビスケットなど)
- 飲料水、経口補水液
- 洗面用具(ドライシャンプー、汗拭きシート)
- 衛生用品(マスク、歯ブラシ、ウェットティッシュ)
- 簡易敷マット、簡易トイレ
- 季節用品(カイロ、電池式の扇風機など)
- 照明器具(懐中電灯、LEDランタンなど)
- モバイルバッテリー
- 健康保険証のコピー
- 携帯ラジオ
- 着火剤(マッチ、ライター)
- 笛
オンライン診療の活用
東日本大震災時に厚生労働省から発表されたガイドラインでは、震災の影響で直接診療が難しい場合、遠隔診療を行うことが認められました。
これは、被災地の患者がかかりつけ医と連絡が取れなくても、他の医師が遠隔で診療し、必要な薬を処方できるという内容です。
薬の受け取りについても、やむを得ない場合には郵送が許可されています。
遠隔診療の利点
被災地の医師や薬剤師と連絡が取れない場合でも、スマートフォンなどでビデオ通話を通じて遠方の医師や薬剤師と連絡を取り、診療や服薬指導、健康相談を受けることができます。
お薬手帳は常に常備しておくのがおすすめ! まとめ
薬局で「お作りしますか?」と勧められて、お薬手帳をなんとなく持っている人は多いかもしれません。
しかし、この手帳が薬の情報を正確に把握できる非常に重要なアイテムであることを理解していただけたのではないでしょうか。
ぜひ、防災グッズにお薬手帳も忘れずに入れて備えましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました!