
僕は実家暮らしだけど…
おひとり様の場合、死後の対処も考えないといけないよね。

そうね。親族がいない状態でも、問題がないようにしたいわ。
今回は、身寄りがない場合の終活の仕方など紹介するわね!
「身寄りがない場合、自分の葬式は誰がしてくれるのだろう」と不安を感じる方は少なくありません。
お一人さまの終活では、葬式だけでなく、亡くなった直後の連絡や遺体の引き取り、納骨、住まいの片付けまで考えておく必要があります。
今回は、何から準備すればよいのかなど、順番にご紹介します!
お一人さまの葬式で困りやすいこと

お一人さまといっても状況はさまざまです。
未婚で親族がいない方もいれば、親族はいても疎遠という方もいます。
終活で注意したいのは、「葬式の希望を書いておけば大丈夫」と考えてしまうことです。
実際には、亡くなった後にさまざまな手続きが発生します。
死亡届の提出をはじめ、葬儀社との打ち合わせ、火葬、納骨などへの対応が必要です。
賃貸住宅なら、家財の整理や退去に関する対応も考えなければなりません。
電気やガス、携帯電話などの契約も残ります。
つまり、お一人さまの終活では「どんな葬式にするか」だけでなく、「誰に何を任せるか」まで決めておくことが大切です。
友人や知人に口頭でお願いするだけでは、相手が手続きを行えない場合もあります。
本人との関係や契約内容によって対応できる範囲が異なるためです。
元気なうちから、自分の死後に必要となることを一つずつ洗い出しておくと安心につながります。
葬式をしてくれる親族がいない場合はどうなる?
頼れる親族がいないからといって、火葬そのものができなくなるわけではありません。
一方で、自分が希望する葬式や供養が自動的に行われるとは限らない点には注意が必要です。
身寄りのない方が亡くなった場合、亡くなった場所や状況などによって、その後の対応は異なります。
自治体などが関わるケースもありますが、それは本人の希望通りの葬儀を実現する仕組みとは別に考えたほうがよいでしょう。
特に確認しておきたいのが、遺体の引き取りから火葬、納骨までを誰が担うのかという点です。
葬儀社へ事前相談するだけでなく、自分が亡くなったときに連絡を受け、実際に動く人や事業者まで考えておきましょう。
お一人さまの葬式は生前に決めておける
お一人さまの場合、葬儀社へ生前相談をして、自分の希望や費用を確認しておく方法があります。
葬式には、一般葬や家族葬のほか、通夜や告別式を行わず火葬を中心とする形式などがあります。
参列してほしい人がほとんどいないなら、大規模な式場を用意する必要はないかもしれません。
ただし、料金の安さだけで決めるのは避けたいところです。
葬儀費用として表示されている金額に、搬送や安置、火葬に関係する費用などがどこまで含まれているかは、葬儀社やプランによって違います。
事前相談では、「亡くなってから納骨までに総額でどの程度必要になるか」を確認すると比較しやすくなります。
契約書を受け取ったら、保管場所を第三者に知らせておくことも欠かせません。
終活では死後事務委任契約も検討する
身近に頼める人がいない場合、選択肢の一つとなるのが「死後事務委任契約」です。
これは、自分が亡くなった後に必要となる事務を、あらかじめ第三者へ依頼しておく契約です。
依頼先や契約内容によって異なりますが、葬儀や火葬に関する手配、納骨、住居の明け渡しに関する対応、公共料金などの契約終了といった事務を対象にできる場合があります。
ここで覚えておきたいのは、死後事務委任契約と遺言書は役割が違うことです。
そのため、お一人さまの終活では、遺言書だけを作成して終わりにしないことが大切です。
死後事務委任契約を利用するなら、誰と契約するのか、どこまで任せるのか、費用はいくら必要なのかを慎重に確認しましょう。
契約内容に不安がある場合は、弁護士や司法書士などの専門家へ相談する方法もあります。
お墓や納骨先まで決めておく
葬式を決めた後に忘れやすいのが、遺骨をどうするかという問題です。
先祖代々のお墓がない場合や、お墓を継いでくれる人がいない場合には、承継を前提としない供養方法を検討できます。
代表的な選択肢の一つが永代供養墓です。
寺院や霊園などが管理や供養を行う仕組みで、後継者がいない方にも利用されています。
ほかにも、納骨堂や樹木葬などがあります。
ただし、「永代供養」という言葉が使われていても、遺骨を個別に安置する期間や管理方法は施設によって異なります。
一定期間が過ぎると、ほかの方の遺骨と一緒に供養される場合もあります。
契約前には、費用だけでなく、遺骨が将来どのように扱われるのかまで確認しておきましょう。
自分で納骨先を契約しただけでは、亡くなった後に遺骨をそこまで運んでくれる人がいない可能性もあります。
葬儀と納骨を別々に考えず、「最終的に誰が納骨まで行うのか」を決めておくことが大切です。
エンディングノートだけでは足りない理由
終活を始めるとき、エンディングノートは便利な道具です。
希望する葬式、連絡してほしい人、契約しているサービス、財産に関する情報などを整理できます。
自分自身が現状を把握するためにも役立ちます。
ただし、一般的なエンディングノートは、書いただけで遺言書と同じ法的な効力を持つものではありません。
「この人に財産を渡したい」と書いておけば、必ずその通りになるというものではないため注意が必要です。
エンディングノートには、葬式や供養に関する希望などを書き、財産の承継については必要に応じて適切な方式の遺言書を検討すると整理しやすくなります。
また、銀行口座や保険、不動産、スマートフォン、インターネット上の有料サービスなども一覧にしておくと、死後の手続きを進める人の負担を減らせます。
大切なのは、ノートの存在を誰にも知らせず保管しないことです。
いざというときに見つからなければ、せっかく書いた希望を確認してもらえません。
お一人さまの終活で準備しておきたいこと
お一人さまの終活は、一度にすべて決める必要はありません。
最初は、自分が亡くなった後に発生する出来事を順番に整理すると取り組みやすくなります。
たとえば、次のような項目を確認します。
特に、預貯金があるから葬式代は問題ないと考えるのは注意が必要です。
本人が亡くなった後、預貯金をすぐ自由に使えるとは限りません。
葬儀や死後事務に必要なお金を、どのような方法で確保するかまで考えておく必要があります。
また、終活は一度決めたら終了ではありません。
引っ越しをしたり、財産の状況が変わったり、希望する葬式が変わったりすることもあります。
年に一度など時期を決め、契約や連絡先を見直すと管理しやすくなります。
まとめ
お一人さまの葬式で大切なのは、葬儀の形式だけを決めて安心しないことです。
亡くなった後には、遺体の引き取り、葬儀や火葬、納骨、住居の整理、各種契約の終了など、多くの対応が必要になります。
頼れる親族がいない場合は、葬儀社への生前相談に加えて、死後事務委任契約や遺言書、納骨先などを組み合わせて準備する方法があります。
最初から難しい契約をする必要はありません。
まずは財産や契約を整理し、希望する葬式と納骨方法を書き出すところから始めるとよいでしょう。
そのうえで、「自分が亡くなったことを誰が知るのか」「誰が葬儀社へ連絡するのか」「誰が納骨まで行うのか」を確認します。
お一人さまの終活は、自分の最期を決めるだけの作業ではありません。
元気なうちに必要な準備を整え、自分の希望を実行できる形にしておくことが、将来への不安を小さくすることにつながります。
最後までお読みいただきありがとうございました!


