飛行機が滑走路をジグザグに?実はちゃんとした性能試験だった! | トレトレの昨日の?を今日で解決!
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飛行機が滑走路をジグザグに?実はちゃんとした性能試験だった!

飛行機が滑走路をジグザグに?実はちゃんとした性能試験だった! 雑学・地域

飛行機が滑走路をジグザグに走行してたら、そりゃびっくりするよね!

でも、実はちゃんとした性能試験って本当?

まぁ、冗談でそんな危ないことはしないわよね。

今回は、飛行機が滑走路をジグザグに走行する理由など紹介するわ!

エアバスは公式SNSやYouTubeなどで、エアバスの旅客機が滑走路を左右に蛇行しながら走行する様子を紹介しています。

これは一体どのような目的で行っているのでしょうか。

飛行機が滑走路をジグザグに走行する理由

エアバスによると、これは地上滑走中に片方のエンジンが停止した場合に、翼の動きだけで制御できる最小速度をチェックする「VMCG(ミニマム・コントロール・スピード・オン・グラウンド)」と呼ばれるテストです。

このテストでは飛行機を加速させながら、片方のエンジンを停止させます。

エンジンのパワーバランスが崩れることで機首が横方向に向きますが、パイロットはステアリング操作を使わず、尾翼の「ラダー」をペダルで操作して機首の向きをコントロールします。

逸脱距離は最大で約9.1mまでに抑え、本来のルートに戻します。

「VMCG」速度は航空機の安全運航において重要な指標であり、エアバスはこのテストを「あらゆる性能試験において重要なもののひとつ」としています。

飛行試験の段階的実施

上記で滑走路をジグザグに走行する理由をご紹介しましたが、他にも飛行機には飛行試験なるものがあるので見ていきましょう。

新しい飛行機が完成したからといって、すぐに初飛行を行うわけではありません。

まずはエンジンを動かし、発電機や油圧ポンプが正常に作動するかを確認します。

次に地上での滑走試験を行い、低速から高速まで段階的にスピードを上げていきます。

この試験では飛行機が正しく滑走し、停止できるかも確認します。

初飛行の準備とチェイス機

初飛行は通常、降着装置を出したままで行われます。

飛行中には基本的な操縦操作を一通り試し、着陸します。

初飛行にはチェイス機が伴い、機体の様子を外から観察します。

例えば、三菱MRJ(現三菱スペースジェット)の初飛行では、航空自衛隊のT-4練習機がチェイス機として付き添いました。

飛行試験の場所と空域

飛行試験は定期便の飛ぶ空域では危険なため、自衛隊の訓練空域などで行われることが多いです。

民間機でも自衛隊の空域を使用することがあり、国土交通省のWebサイトで確認できます。

飛行試験では地上にテレメトリーデータを送信し、地上側でデータを受けて表示する設備が必要です。

段階的な飛行試験

飛行試験は段階的に行われ、初飛行では降着装置を出したまま飛びますが、試験が進むにつれて降着装置を格納し、速度や高度の制限値を上げていきます。

安全性、性能、機能を確認するための試験が行われ、問題がなければ型式証明(TC)が下ります。

試験には着氷環境、高温・高標高での離着陸、エンジン故障を想定したものなどがあります。

高温試験のために中東、高標高試験のために南米に出張することもあります。

軍用機の試験

軍用機の試験は「開発試験」と「運用評価試験」に分かれます。

開発試験は仕様通りに機能するかを確認し、運用評価試験は実任務で問題がないかを確認します。

試験には面白い形態のものもあり、例えば、STOL実験機「飛鳥」では空中に設定した仮想の滑走路に向けて進入する試験が行われました。

飛行試験は段階的に実施され、想定されるあらゆる飛行条件を確認し、型式証明の取得を目指します。

飛行機にはユニークに見える性能試験も まとめ

「VMCG」速度は航空機の安全運航において非常に重要な指標であり、エアバスもこのテストを「全ての性能試験において欠かせないもの」と位置付けています。

最後までお読みいただきありがとうございました!